2014年9月17日水曜日

長期投資のバイブル-『ピーター・リンチの株で勝つ』


株式投資には様々なスタイルがあります。僕はデイトレードのような超短期よりは中長期のスパンで、テクニカルよりはファンダメンタルズ重視のスタイルです。ファンダメンタルズ重視の長期投資と言えば、まず頭に浮かぶのがウォーレン・バフェットですが、バフェットの投資スタイルを解説した書籍はあまたありますが、自身による体系的な投資理論の書籍はありません。

一方、本書の著者であるピーター・リンチはマゼラン・ファンドのファンドマネージャーとして輝かしい実績をあげた伝説のファンドマネージャーです。

中長期的なスパンで投資をしていると、日々の株価を見て、ときには自分の投資判断が正しかったのか不安になることがあります。マーケットの動きを全く無視して自分の投資判断に固執するのは危険ですが、一方でマーケットの動きに振り回されて感情的になると、誤った投資判断をしてしまう危険性があります。そうしたときに冷静さを取り戻させてくれるのが本書です。

本書では繰り返し、短期的な市場の予測や経済の予測がいかに無意味であるかを強調しています。さらに、「買った株が上がったというだけで、あなたが正しいということにはならない」「買った株が下がったからというだけで、あなたが間違っていたということにもならない」とも言っています。

本書を読んで学んだことは、株式投資において、事前にしっかり調査し、理解した銘柄について、成功のストーリーを組み立て、そのストーリーがまだ生きているかどうかを定期的にチェックすることが重要であり、株が本書の提示する6つのカテゴリーのどれに属するのかを調べることがストーリーを考える上で有益であるということです。また、本書では超人気業種の超人気会社、異常に高いPERを避けるべきと言っています。したがって、短期的な利益を狙って超人気銘柄に果敢にトライするスタイルの投資家には無意味な本かもしれません。


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2014年9月15日月曜日

忙しい合間に世界史を学び直す-『仕事に効く教養としての「世界史」』

高校時代には世界史を学んだつもりですし、センター試験でも世界史を選択したにもかかわらず、高校時代に覚えたことはほとんど忘却の彼方に消えてしまいました。

暗記中心の歴史教育の弊害と言ってしまえばそれまでですが、そもそも、学校教育の中で、日本史と世界史がそれぞれ独立した科目であり、世界史の中で日本を意識することがほとんどないというのも問題だと思います。本来、日本史を理解する上で、同時代の世界の情勢は無視しえないものですし、日本人が世界史を学ぶ目的は、日本が直面する国際関係の背景を理解することではないかと思います。

本書は日本と世界との関係を意識しながら、限られた紙面の中で、枝葉末節に囚われず、現在の国際情勢を理解する上で最低限必要な世界史を概説したものとして、大変優れていると思います。忙しいビジネスパーソンが軽く読んで理解するのに適した本だと思います。

ただ、解説の端々に著者の独自の見解が多く盛り込まれている印象を受けますので、取り扱いに注意が必要です。例えば、キリスト教に関する記述で、当時新興宗教にすぎなかったキリスト教を広めるために、ミトラス教からミサを、イシス教から聖母マリア像をと、「いろいろな宗教から美味しいところをとってきた柔軟性が、キリスト教を大きく成長していった一つの要因だろうと思います。」と書いています。このように「~と思います。」といった著者の見解が散見されますので、歴史的事実と著者の主観を分けて読む必要があります。

そうした注意は必要であったとしても、本書のようにざっくり世界史の流れを理解できれば、現在世界で起こっている出来事をより深くできるのではないでしょうか?

さらに、学者ではなくビジネスパーソンである著者が、世界史についてこれだけの博識を持ち、大学でも講義をしているという事実に勇気付けられます。僕は学問的探求を諦めて、大学院より就職を選び、ごく普通のビジネスパーソンとしてこれまで20年近くを過ごしてきましたが、働きながらでも学問を究めることができるのだと考えれば、これまでくすぶっていた思いも晴れて、新たな目標ができました。

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現代思想を学ぶ手掛かりとして-『集中講義!日本の現代思想』

日常の雑事に埋没しがちな生活の中で、ふとこの世の中で何が起こっているのかを大局的に把握するためのフレームワークを身に付けたいと思い立ち、本棚に埋もれていた本書を引っ張り出してみました。

学生時代は経済学を学び、社会分析の一つのツールとして経済学も有効ではあると思いますが、より広範な視点から社会を理解したいと思い、哲学・思想について学ぼうと決意しました。

本書は、戦前のマルクス主義者による日本資本主義論争から始めて、戦後のマルクス主義の拡張、市民派・進歩派の登場、ポストモダンへと話は展開していきますが、前提となる知識が圧倒的に不足しているため、正直一読しただけでは消化不良でした。

それでも内外の膨大な知の蓄積の前に、どこから手をつけていけばよいのか見当もつかなかった僕にとって、一つの手掛かりにはなりそうです。

しばらくブログを休んでいましたが、これから無理のない範囲で感じたことや学んだことを記事にしていきたいと思います。

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