2014年10月21日火曜日

深い投資哲学を学ぶ-『投資で一番大切な20の教え』


投資に関する本はこれまでたくさん読んできましたが、その中でもこの本は最も感動した本のひとつです。

なぜなら、市場の効率性とその限界について、僕がこれまで漠然と感じていた疑問に対して、とても理路整然と説明してくれていたからです。

この本を読んでも、具体的なノウハウが得られるわけではありません。でも、変動する相場の中で、自分を見失いそうになったときに、冷静に対処するために必要な投資哲学を学ぶことができます。

読んですぐに新たな投資手法を確立できるわけではありませんが、じっくり読んで自分なりに考えることで、整合性のとれた投資手法を確立することができるでしょう。

以前紹介した『ピーター・リンチの株で勝つ』の方がより具体的な投資手法に触れていて、この本の方がより抽象的だと思います。


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2014年10月14日火曜日

いろんなものを抱えながら前向きに生きる-『ゼロ-なにもない自分に小さなイチを足していく』



同じ世代として人間として、ホリエモンの存在に対して、ずっと興味を持っていました。かつては派手なパフォーマンスや刺激的で挑発的な発言によって、メディアに取り上げられ、時代の寵児とまで呼ばれていました。それが一転して犯罪者となり世間のバッシングを受けましたが、刑務所の中でさえも、ホリエモンは多くの話題を提供し、本まで出していました。ライブドアの株を買って損をした人は別かもしれませんが、今なお、世間から注目され、多くの支持者がいるのはなぜでしょうか?

既成概念に囚われず、既得権益に果敢に挑む姿勢は、ある人々から見れば脅威であり、じゃまな存在だったのかもしれません。また、メディアの報道を表面だけ見て、ホリエモンが傲慢な金の亡者だと思っていた人々もいたでしょう。僕は、ホリエモンを突き動かす力の源が何なのか、とても興味がありました。ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏を突き動かした原動力は「怒り」だったと言います。

ホリエモンの半生はこの本を読めばよくわかります。これまでのメディアが作り上げたホリエモン像とは違った側面が見られます。離婚して息子ともう会えない現実を突きつけられ、無邪気な笑顔を見せる息子の写真を手にしたときのホリエモンの言葉が印象的です。

写真を持つ手が震え、膝が震える。もう二度と、この子に会うことはできない。会ってはいけないと、理性の顔がそう言っている。しかし、感情は大きく揺さぶられる。自分が失ったものの大きさに、打ちのめされる。
そして続けて彼が書いた言葉も心に突き刺さりました。
孤独だから、寂しいからといって、他者やアルコールに救いを求めていたら、一生誰かに依存し続けることになる。この孤独は、僕が自分の責任で引き受けなければならないものなのだ。
 自分の弱さをさらけ出したこの本こそ、彼の強さを感じさせるものでした。


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2014年10月12日日曜日

起業家への憧れが迷いをなくしてくれる-『IDEAL Business 若者達へ告ぐ。』



40歳を過ぎて、この先自分のキャリアをどのようにしていきたいのか、ぼんやり考えるようになりました。これまで転職を繰り返しながらキャリアアップを図ってきましたが、気が付けば、今の会社が最も長く居ることになっていました。

家を買い、子供の教育費がかかるようになると、守るものがどんどん重くなり、簡単にチャレンジできなくなっているのを実感します。「これでいいのだ」と思う自分と、「これでいいのかな」と思う自分。二人の自分の間で揺れ動きながら、ここ数年を過ごしてきました。

今の会社で、このままキャリアを全うし、会社の成長に自分の成長を重ね合わせて満足するか、より良い条件や環境を求めて転職の機会を伺うか、自分で何かを始めるか、株で一発当ててリタイアするか、堂々巡りで頭の整理がつきません。きっとやりたいこと、ありたい自分の姿がはっきりしていないからなんでしょうね。

この本は、18人の経営者をカラー写真をたくさん使って紹介しています。文字数は少なく、ビジュアルで印象付けながら、簡単にそれぞれの経営者の生い立ちや起業の経緯、経営理念などを解説しています。頭の中が混沌としているときには、ビジュアルから直感的な憧れを感じられると、モチベーションにつながってきます。

この本の中で、一番印象的だったのが、㈱ポジティブドリームパーソンズ社長の杉元崇将氏が学生時代にある先輩から言われた、「意味もなく電車に乗って、意味もなく出社して、意味もなく仕事をしていれば犬と一緒じゃないか」という言葉です。自分自身を振り返ってみると、客観的な条件や環境は悪くないのになぜかもやもやしている理由は、今の仕事に意味を見出せなくなっているからだと気付きました。

一応若者向けとはなっていますが、チャレンジに年齢制限はありませんので、何歳で読んでもいいんじゃないでしょうか。


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2014年10月10日金曜日

憲法九条はノーベル平和賞に値しない-『帝国憲法の真実』


今日、ノーベル平和賞が発表され、マララ・ユスフザイさんに決まりました。マララさんは武装勢力による銃撃を乗り越え、女性の権利が制限されているイスラムの世界の中で、女性が教育を受ける権利を訴え続けてこられました。ノーベル平和賞は政治的な要素が強いと言われますが、西欧的価値観から見れば、大変素晴らしいことのように思えますが、イスラムの人々から見て、一体どのように写ったのか気になるところです。

でも、それ以上に気になったのは、憲法九条がノーベル平和賞の候補となり、しかも有力候補と報じられていたことです。もともとは、神奈川県の主婦らが中心となって運動をはじめ、ノーベル委員会へ推薦状を提出し、受理されたことがきっかけとなっています。

では戦後約70年間にわたって日本が他国と戦争をせずに平和でいられたのは憲法九条のおかげなのでしょうか?さらに言えば、今の日本国憲法は、本当世界に誇れるものなのでしょうか?

前者について言えば、日本が平和でいられたのは、日米安保条約によって日本がアメリカの庇護の下にあったからに過ぎません。平和を唱えているだけでは平和になりません。相手に脅威を感じさせるだけの抑止力を持ち、地域におけるパワーバランスが取れていてはじめて平和が維持できるのが現実ではないでしょうか?また、後者については、日本国憲法は、マッカーサーに指示に基づき、GHQがわずか1週間で原案を作成し、日本国政府はほとんど修正ができなかったばかりか、GHQのチェックがしやすいように、日本語を直訳調にしたと言われています。そのせいか、前文が本来であれば憲法の精神を格調高く謳い上げるものでなければならないのに、極めて不自然な日本語になっています。

本格的な憲法学の本は、ほとんど左翼思想に毒されていますので、保守の立場で書かれた読みやすい本として、倉山満氏の『帝国憲法の真実』をお勧めします。


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2014年10月9日木曜日

コモディティになるな!-『僕は君たちに武器を配りたい』



高度成長期には一億総中流と言われ、日本は最も成功した社会主義国だと揶揄されるほど、他の国に比べて日本は平等でした。それが、バブル経済とその崩壊後の長引く景気の低迷と、その間に進められた規制緩和によって、格差社会へと変質しました。実力主義、成果主義と言えば聞こえはいいですが、正規雇用と非正規雇用との格差や、正規雇用のポジションを獲得できたとしてもかつてのような終身雇用は期待できなくなりました。IT技術の進歩が経済のグローバル化を加速させ、今では製造業だけでなく、サービス業も拠点を海外にシフトさせ、日本人といえども同種の仕事のできる外国人と競争しなければならなくなりました。

こうした厳しい競争環境の中で生き抜いていくためには、自分自身が「コモディティ」にならない必要があります。この本はこうした社会の厳しい現実を噛み砕いて解説し、「コモディティ」にならないための考え方を提示してくれています。

最近は人手不足が顕在化していて、工事現場や外食産業などでは、人手の確保に苦労していると聞きます。こうした業種は「コモディティ」ではありますが、どんどん時給が上がっているようです。その一方で、普通のサラリーマンの給料はさほど上がっていないようです。そう考えると、プロフェッショナルやクリエイティブな仕事ができる人は別格として、肉体労働を苦にしない人は一定のニーズがありそれなりの報酬を得ることができますが、差別化できない事務職はこれからどんどん苦しい立場に置かれることになるでしょう。また、プロフェッショナルの中でも例えば弁護士や公認会計士などは、かつては難関資格として希少価値があり、ある程度の報酬も約束されていましたが、いまは合格者数が増え、資格だけではコモディティに近いものになっています。

この本を手にとって、この世の中を生き抜いていくための武器を手にしましょう。


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2014年10月8日水曜日

普段の自分を振り返る-『自分でやった方が早い病』



ついつい部下に任せず、自分でやってしまうことってありませんか?

重要かつ至急の案件などではどうしても部下に任せることができず、自分で手を動かして自己完結してしまいます。短期的にはその方が効率よく案件をこなすことができる一方で、部下のモチベーションを知らず知らずのうちに奪ってしまっているのかもしれません。また、何でも自分で抱えてしまうようになると、自分自身でも余裕がなくなり、そのことが人間関係全般にとってマイナスに働いていることもあるかもしれません。

この本は、改めてそんなことを考えさせてくれました。

いくら自分は仕事ができると思っていても、一人でできることは限られています。より多くの仕事をこなしていくためには、まずは与えられたチームの力を最大限に発揮させることを考えなければなりません。「まわりを使えない」と言っていては、いずれ仕事で行き詰まってしまいます。

そんなことは頭ではわかっていても、気が付けば自分で仕事を抱えて、プレーヤーになってしまっています。そうなると、部下も自分で考えようとはせず、上司任せになり、悪循環になってしまいます。

「自分でやった方は早い病」という病が進行すると「孤独な成功者」になる、と書かれています。

本当はマネージャーに徹して、チームを作っていかなければならないのに、自らプレーヤーに徹してきたために、組織上は部下がいても、仕事上の達成感や苦悩を分かち合える仲間がいないことに気付きました。そんなときに偶然手にしたのがこの本でした。

年を重ねながら良きマネージャーを目指すか、仲間なんて関係ないスーパープレーヤーとなるかは価値観の問題でしょう。この本では「孤独な成功者」をネガティブに捉えていますが、必ずしもそうとは言い切れないと思います。それでもこれまで見落としてきたことを考え直すきっかけを与えてくれたという点では、この本を読む価値があったと思います。


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2014年10月6日月曜日

ファンダメンタル分析の基礎を身に付ける-『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書』



株式投資に関する本はたくさんありますが、この本は大化けする株を当てたりするようなものではなく、ファンダメンタル分析をベースとした真面目な株の本です。

著者が公認会計士であることから、財務分析に関してはとてもわかりやすく、しかも専門的になりすぎずポイントを押さえて解説しています。この本を読めば、四季報や決算短信の中の数字の意味、決算書の読み方など、ファンダメンタル分析の基礎を理解することができるでしょう。

特に、この本の特徴は、例えばPERやPBRが低い場合の理由としてそれぞれ3つ挙げ、どの理由であれば買っても良いか丁寧に解説しているように、財務指標や株価指標の意味を実践的に解説している点にあります。よくスクリーニングに株価指標を用いることがありますが、同じ値でもその理由によって全く意味が違うことに注意しなければならないことをきちんと教えてくれます。

さらに、この本ではファンダメンタル分析をベースに置きながら、テクニカルの要素を取り入れ、売買のタイミングについても解説している点が特徴的です。もちろんテクニカルといっても、複雑な指標が出てくるわけではなく、基本的には移動平均をベースとしたトレンド分析です。通常はファンダメンタル分析というとどうしても銘柄選択に偏りがちですが、この本は売買タイミングをつかむコツを教えてくれます。著者はトレンドに乗る順張りを支持していますが、僕は逆張りの方が好きなので、その点ではスタイルが異なりますが。

デイトレードをはじめテクニカル分析に依拠した短期売買には向きませんが、ファンダメンタル分析による中長期投資にはお勧めの本です。


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2014年10月5日日曜日

選択肢は多い方が良いのか?-『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義』



この本の著者であるシーナ・アイエンガーさんは盲目でありながらコロンビア大学ビジネススクールの教授だということで日本でも大変話題になった方ですが、この本は、そんな著者の特性とは関係なく面白く示唆の富んだ本だったと思います。

私達は生きている以上、日常の小さな行動から人生における大きな決断まで、様々な選択を行っている言えます。この本はその選択という行動を科学的に解明したものです。

選択肢が多ければ多いほど選択の幅が広がり良いことのように思われますし、ある行動を人から強制されるよりも自ら選んだ方が幸せと考えがちです。しかし、この本で明らかにしていることは、育った環境によっても選択に関する捉え方が異なるし、また過大な選択肢はむしろマイナスに作用するということです。

一般にアジア系民族は集団主義であり、アングロサクソン系民族は個人主義だと言われます。紹介されている実験結果でも、アジア系子供は、例えば母親が選んだものを重視し、アングロサクソン系の子供は自分が選んだものを重視するとなっています。

一方、ジャムの実験では、余りにも選択肢が多いと購買行動につながらず、選択肢を限定する方がむしろ購買行動につながりやすいという結果が出ています。また、旧東ドイツの人々は、ベルリンの壁崩壊直後は自由を歓迎していたものの、次第に資本主義社会のもとでは確かに一見選択肢が広がったように見えても、同時に格差も広がったため、昔の方が良かったと考え、しかも同種の商品の選択肢が増えることをあまり評価していないという逸話も紹介されています。

さらに、重い結果を伴う選択は、大きな代償を伴うという例も紹介されています。助かる見込みのない子供の延命治療を続けるか止めるかという選択を、親がする場合と医者に委ねられる場合とでは、その後の親の精神状態に与える影響が大きく異なり、親が延命治療を止める選択をした場合の方が長く悲しみを引きずると言います。そういう意味では、選択のための情報は必要でも、本当に重い選択は専門家などの第三者に委ねる方が良いのかもしれません。この問題は、今後高齢化社会が進む中で、安楽死の議論にもつながってくるでしょう。


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弱った心を奮い立たせる-『憂鬱でなければ、仕事じゃない』



この本は、各節の冒頭に幻冬舎社長の見城徹氏の自筆の言葉が書かれており、その言葉について見城氏とサイバーエージェント社長の藤田晋氏がそれぞれコメントを付けるというかたちで構成されています。

ブログを中断する前にも紹介した本ですが、見城氏の言葉の中から、ビジネスパーソンとして生きていくうえで、心を奮い立たせ、背中を押してくれる言葉がたくさん見つかると思いますので、切り口を変えて改めて記事にしました。

この本のタイトルにもなっている「憂鬱でなければ、仕事じゃない」

見城氏は朝起きて手帳を開いたときに、憂鬱なことが三つ以上ないとかえって不安になると言います。「楽な仕事など、大した成果は得られない。憂鬱こそが、黄金を生む。」というのがその理由だと言います。「サザエさん症候群」という言葉があるように、日曜日の夜になると憂鬱になる人も多いと思いますが、困難を楽しめる人こそが成功を手にすることができるということなのでしょう。

「小さなことにくよくよしろよ」
「スムーズに進んだ仕事は疑え」
「苦境こそ覚悟を決める一番のチャンス」
「ノー・ペイン、ノー・ゲイン」

いずれの言葉も、悩み苦しむことが成功への道だという、見城氏の仕事観を現しています。

そして、僕が一番気に入っているのが、「これほどの努力を、人は運という」

多くの成功者は、成功の秘訣を運と言って謙遜しますが、その裏には人には想像もできない努力や苦労があったはずですし、逆に人の成功を運のおかげだと言ってしまえば、そこから学ぶものもなくなってしまいます。

日曜日の夜にこの本を読めば、少しは元気が出てくるのではないでしょうか?


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2014年10月4日土曜日

プロの情報分析術を学ぶ-『私の「情報分析術」超入門 仕事に効く世界の捉え方』



世の中に情報が溢れ、インターネットを通じて様々な情報に簡単にアクセスできるがゆえに、それらの情報を以下に入手し、整理・分析するかが問われています。情報のプロとも言えるインテリジェンスの経験を持つ著者による情報分析術は、ビジネスパーソンとしても大変興味があるところです。

この本は、第一章で情報分析の手法を解説し、第二章以降で実践篇として、情報分析手法を駆使して世界情勢や日本を分析をしています。

インテリジェンスの仕事といっても、盗聴や工作員を通して極秘情報を得るケースは極めて限られていて、大半は公開されている情報の分析であるということを聞いたことがあります。したがって、この本の第一章で書かれていることは、ビジネスにおいても大変参考になります。

例えば、政府の公式サイトは「積極的な嘘」をつかない、とありますが、その裏にはミスリードさせるためにあえて一部の情報を開示にしなかったり、ごまかしがあったりすることがあるというのです。こうした裏を見抜くのも情報分析力ということになります。

また、複数紙を読み比べることや、スクラップブック、手書きノートなどのアナログ的な手法が重視されているのも参考になります。どうしても多くの情報を集めることを重視しがちですが、著者は情報を記憶に定着させ、縦横無尽に引き出すことこそが大切なのだと言っています。また、基礎的な教養を重視している点は特徴的でしょう。

第二章以降の実践篇ではさすがにロシアや中東情勢は大変参考になる部分も多い一方で、歴史認識や公明党に対する評価、外務省の個人攻撃など首を傾げてしまうような記述も散見され、このあたりは人によって評価が分かれるでしょう。

そうは言っても、膨大な知識と教養を持ち、多くの著書を出版している著者の情報分析術のほんのさわりの部分だけだと思いますが、そこからも得るものは多くあると思います。


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2014年10月2日木曜日

相場の変動に打ちのめされそうになったときに冷静さを失わないために読む本

今日は日経平均が420円を超える大幅な下げとなり、新興系はより酷い状況でした。小型成長株中心の僕のポートフォリオは午前中はなかなか健闘していたものの、午後の入って大きなダメージを受けてしまいました。こんなときは、「長期投資ではなく、短期に小まめに利益を確定していったほうが良いのでは」とか、「利益の残っている株を売って、下げのキツイ株をナンピン買いしよう」とか、これまでの投資方針から離れていろんなことを考えてしまいます。こんな心理をピーター・リンチはこう言っています。

意志の弱い投資家は、迷い 、納得、あきらめ、という三つの感情の間を行き来して気持ちが揺れている
 こうした迷いを払拭するのに、『ピーター・リンチの株で勝つ』はお勧めです。

もし、なぜこの株を買い始めたかを知っていれば、いつ手放したらよいかも自動的にわかるだろう
 きちんと調査、分析して買った株については、日々の値動きではなく、当初想定していたシナリオが狂ったか否かだけを気にすればよいといことを改めて確認した上で、冷静な頭で今の市場を分析していきたいですね。

改めてこの本を紹介します。


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2014年10月1日水曜日

超多忙な人の読書術を盗む-『大人のための読書の全技術』


齋藤孝さんと言えば、続々と本を出版しながら、テレビに出演し、講演をこなしと、最も多忙な人の一人ではないかと思います。これまで齋藤孝さんの本はほとんど読んだことはありませんでしたが、そんな超多忙な人がどのような工夫をしながら読書をしているのか興味を持ち、書店で目に付いたこの本を手に取りました。

読書には大きく分けて速読と精読があります。速読ではいかに短い時間でその本のエッセンスを理解し、あるいは必要な情報をインプットするかが重要になります。この本では、読書の目的と締め切りを設定することがいかに読書を効果的なものにするかを強調しています。速読を効果的に行うためには集中力が必要となりますので、このことはよくわかります。

一方精読については、音読することと書くことの効果を強調しています。目だけではなく耳や手を使えば、本の内容が身につきやすくなるというのは感覚的に理解できます。ずいぶん昔の話ですが、試験勉強などでは覚える内容をつぶやいたり手を動かして書きなぐることで暗記するという方法が効果的でした。もちろん、三色ボールペン方式も登場します。

そして、読書の最終的な目的はアウトプットすることです。読書によってインプットしたものを自分なりに消化してアウトプットできれば、それは自分のものにできたと言えるでしょう。

僕は読書が好きな方だとは思いますが、いくら本を読んでも頭に残らず、ましてやアウトプットができないというのが悩みの種でした。この本は、重要なポイントが太字になっているので、この太字を読むだけでも十分内容を理解できます。その点では速読の練習に丁度良いと言えるでしょう。

読書の達人の体系化された読書法を学ぶことは、これからの読書生活をより充実したもの上で、大いに役立つでしょう。過去に記事にした佐藤優さんの『読書の技法』をあわせて読むと、さらに面白いと思います。


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