2014年10月6日月曜日

ファンダメンタル分析の基礎を身に付ける-『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書』



株式投資に関する本はたくさんありますが、この本は大化けする株を当てたりするようなものではなく、ファンダメンタル分析をベースとした真面目な株の本です。

著者が公認会計士であることから、財務分析に関してはとてもわかりやすく、しかも専門的になりすぎずポイントを押さえて解説しています。この本を読めば、四季報や決算短信の中の数字の意味、決算書の読み方など、ファンダメンタル分析の基礎を理解することができるでしょう。

特に、この本の特徴は、例えばPERやPBRが低い場合の理由としてそれぞれ3つ挙げ、どの理由であれば買っても良いか丁寧に解説しているように、財務指標や株価指標の意味を実践的に解説している点にあります。よくスクリーニングに株価指標を用いることがありますが、同じ値でもその理由によって全く意味が違うことに注意しなければならないことをきちんと教えてくれます。

さらに、この本ではファンダメンタル分析をベースに置きながら、テクニカルの要素を取り入れ、売買のタイミングについても解説している点が特徴的です。もちろんテクニカルといっても、複雑な指標が出てくるわけではなく、基本的には移動平均をベースとしたトレンド分析です。通常はファンダメンタル分析というとどうしても銘柄選択に偏りがちですが、この本は売買タイミングをつかむコツを教えてくれます。著者はトレンドに乗る順張りを支持していますが、僕は逆張りの方が好きなので、その点ではスタイルが異なりますが。

デイトレードをはじめテクニカル分析に依拠した短期売買には向きませんが、ファンダメンタル分析による中長期投資にはお勧めの本です。


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