2014年10月14日火曜日

いろんなものを抱えながら前向きに生きる-『ゼロ-なにもない自分に小さなイチを足していく』



同じ世代として人間として、ホリエモンの存在に対して、ずっと興味を持っていました。かつては派手なパフォーマンスや刺激的で挑発的な発言によって、メディアに取り上げられ、時代の寵児とまで呼ばれていました。それが一転して犯罪者となり世間のバッシングを受けましたが、刑務所の中でさえも、ホリエモンは多くの話題を提供し、本まで出していました。ライブドアの株を買って損をした人は別かもしれませんが、今なお、世間から注目され、多くの支持者がいるのはなぜでしょうか?

既成概念に囚われず、既得権益に果敢に挑む姿勢は、ある人々から見れば脅威であり、じゃまな存在だったのかもしれません。また、メディアの報道を表面だけ見て、ホリエモンが傲慢な金の亡者だと思っていた人々もいたでしょう。僕は、ホリエモンを突き動かす力の源が何なのか、とても興味がありました。ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏を突き動かした原動力は「怒り」だったと言います。

ホリエモンの半生はこの本を読めばよくわかります。これまでのメディアが作り上げたホリエモン像とは違った側面が見られます。離婚して息子ともう会えない現実を突きつけられ、無邪気な笑顔を見せる息子の写真を手にしたときのホリエモンの言葉が印象的です。

写真を持つ手が震え、膝が震える。もう二度と、この子に会うことはできない。会ってはいけないと、理性の顔がそう言っている。しかし、感情は大きく揺さぶられる。自分が失ったものの大きさに、打ちのめされる。
そして続けて彼が書いた言葉も心に突き刺さりました。
孤独だから、寂しいからといって、他者やアルコールに救いを求めていたら、一生誰かに依存し続けることになる。この孤独は、僕が自分の責任で引き受けなければならないものなのだ。
 自分の弱さをさらけ出したこの本こそ、彼の強さを感じさせるものでした。


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