2013年9月25日水曜日

なぜ復興法人税だけ前倒しで廃止するのか-法人優遇、個人軽視の税制

復興法人税の1年前倒しで廃止することによって、税収が9000億円減ると報じられています。一方で、安倍首相は復興予算は減らさないと言い、麻生財務相は新規国債発行はしないと言っています。元々財政再建のために消費税を増税する話でしたので、増税する一方で減税するくらいなら、増税幅を圧縮した方が良いのではと考えてしまいます。

ただ、財務省の強かなところは、恒久的な影響を及ぼすものと単年度の影響で終わるものとを混ぜて議論している点です。復興法人税の前倒しでの廃止は、あくまで1年分の影響しかありません。これが法人税の実効税率を下げるとなると恒久的な影響を及ぼすことになります。また、消費税増税に伴う低所得者への配慮も、あくまで1度だけの現金給付に過ぎません。

本当の意味でのデフレ脱却から好景気への好循環を生み出すためには、賃金・給与が増える必要があります。だからこそ、企業の賃上げを促すために、安倍首相は法人税の減税を財務省に飲ませようとしています。しかし、復興法人税を廃止したくらいで企業が賃上げをしようと動くでしょうか?

そもそも、法人税を払っているのは全体の3割に過ぎません。もちろんこの3割は大企業が中心だと思いますので、従業員の割合からするともっと多いでしょう。そうだとしても、その3割の企業も単年度での減税で従業員の昇給を積極的にしようということにはならないでしょう。なぜなら、ボーナスはともかく、基本給は少しくらい業績が悪くなってもすぐに下げることはできないからです。

一方、復興特別所得税は平成49年まで続きます。そうなると、個人より法人を優遇していることになります。僕は、法人税を減税して賃上げをしろ、と言うよりは、個人の所得税を減税した方が消費という点では効果があると思っています。安倍政権は財界との関係を重視しているのか、どうも税制では法人優遇、個人軽視といった傾向にあると思われます。

<復興法人税>廃止で9000億円減収 経済対策の財源は(毎日新聞)

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