負けるとはわかっていながらも、家族や国を守るために、少しでも相手に損害を与え、侵攻を食い止めようとして命を落としていった英霊が祭られている靖国神社を、首相をはじめ、閣僚たちが参拝することは当然のことだと思いますが、日本のメディアは、中国や韓国がどう反応するかばかりを報じ、さらには、「公人」か「私人」か、あるいは「公費」か「私費」かといった瑣末なことを報じています。
しかし、中国や韓国は日本のメディアが騒ぐからそれを利用しているのであり、あくまで内政の問題として無視すればいいだけの話です。
また、靖国神社にはA級戦犯が合祀されていることが問題という意見も多く、昭和天皇が1975年11月21日を最後にご親拝されていないのも、A級戦犯の合祀に不快感を持っていたためという見解もあります。
ところで、いわゆる「A級戦犯」という括りにどれだけの意味があるのでしょうか?A級戦犯は東京裁判によって決められたものであり、その東京裁判は国際法の観点から正当性がないことは明らかです。つまり戦勝国による敗戦国への復讐と、日本人へ自虐史観を植え付けるための壮大な芝居にすぎません。だから、「A級戦犯=悪」とは必ずしも言えず、むしろ戦勝国による復讐の儀式の生け贄だったと言えるのではないでしょうか?
もちろん、戦前から戦時中において不幸なことに日本の中にも無能が指導者が多数いたかもしれませんし、その結果として必要以上に多くの命が犠牲になったことでしょう。日本兵の戦死者の多くは戦闘による死ではなく、飢餓や病気によるものです。これは戦争指導者の責任だと言えるでしょう。ただ、こうした国家運営の問題とA級戦犯を合祀しているから靖国参拝はけしからんという話とは全く別問題です。
中国や韓国の反発以上にアメリカは、安倍政権誕生後に盛り上がりを見せる日本での自虐史観の見直しの動きを「歴史の修正主義」として警戒しています。そうしたことを背景に安倍首相は現実的な妥協をせざるを得なかったのでしょう。それ自体は残念なことではありますが、われわれ日本人は正しい歴史観を持ち、この問題を考えていく必要があります。
サンフランシスコ講和条約を経て国際社会へ復帰した日本がまず行ったことは、戦犯釈放要求と戦犯遺族への年金受給でした。昭和28年8月3日に衆議院本会議で「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」を可決しました。そこでは保守も革新もなく、国民の総意として行われたことです。
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