東京裁判については、A級戦犯全員に無罪を宣告したパール判事をはじめ、国際法に照らして矛盾だらけであることは、多くの国際法の学者は指摘しています。しかし、一般の国民にそのことが正しく伝わっているとは思いません。それ以上に問題なのは、東京裁判の中では、日本軍はアジア諸国を侵略し、極悪非道なことをしたと断罪され、それが強い贖罪意識となって、未だ日本がその自縛から解き放たれていないことです。
安倍政権が誕生して、日本の保守化に対して中国や韓国のみならず、アメリカも懸念を示しています。なぜなら、日本の保守化が進み、自虐史観から脱して過去の真実の歴史に目を向けるようになるということは、アメリカの偽善の裏にあった日本弱体化政策を白日の下に晒さらされ、日本がアメリカから自立することになるからです。
著者は、「できるだけ多くの日本人に本書を読んでもらいたいと考えて、もっぱら平易、通俗をむねとした。」と書いていますが、ボリュームもあり、読むのはそんなに簡単ではありません。でも東京裁判の全貌を知る上では、これ以上ない本だと思います。
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