2013年8月4日日曜日

東京裁判について考え直す本

この本の著者である瀧川政次郎氏は、東京裁判で島田繁太郎元海相の副弁護人を務めた方です。この本を読めば、東京裁判がいかに茶番だったかがよくわかります。それ以上に、「武力を持たない国が生きてゆく道は、正義を主張する外にはない。私は今日の日本における国家再建の出発点は、東京裁判を正しく批判することであると思う。」という、著者の思いが強く伝わってきます。ちなみにこの本が書かれたのは昭和28年です。

東京裁判については、A級戦犯全員に無罪を宣告したパール判事をはじめ、国際法に照らして矛盾だらけであることは、多くの国際法の学者は指摘しています。しかし、一般の国民にそのことが正しく伝わっているとは思いません。それ以上に問題なのは、東京裁判の中では、日本軍はアジア諸国を侵略し、極悪非道なことをしたと断罪され、それが強い贖罪意識となって、未だ日本がその自縛から解き放たれていないことです。

安倍政権が誕生して、日本の保守化に対して中国や韓国のみならず、アメリカも懸念を示しています。なぜなら、日本の保守化が進み、自虐史観から脱して過去の真実の歴史に目を向けるようになるということは、アメリカの偽善の裏にあった日本弱体化政策を白日の下に晒さらされ、日本がアメリカから自立することになるからです。

著者は、「できるだけ多くの日本人に本書を読んでもらいたいと考えて、もっぱら平易、通俗をむねとした。」と書いていますが、ボリュームもあり、読むのはそんなに簡単ではありません。でも東京裁判の全貌を知る上では、これ以上ない本だと思います。



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